Baja縦断ライディングツアーに参加して 】                                    

皆さん、こんにちは「サワディはせがわ」です。2007年12月29日から2008年1月6日までBajaへ行って来ました。
Bajaとはメキシコにあるバハ・カリフォルニア半島のことです。この地では40年前からBaja1000というレースが
行われています。
通常はBaja北部のみ走るループコースで行われますが、何年かに一度、北部の町エンセナダから南端の町
ラパスまでのBaja縦断コースが使用されます。私たちが参加したこのツアーは一部レースコースを走って
エンセナダからラパスまで約1600kmを5日間かけて走るというオフィス・フォレスト主催のライディングツ
アーです。私は一度はBaja縦断をしたいと思っていたので、参加することにしました。

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 サワディはせがわ  トルティージャ  シーフード  マイクススカイランチ

12月29日(家 − エンセナダ)
 成田からロサンゼルスへのフライトは夕方の為、ゆっくり家を出た。これから時差の関係で長い長い一日が始まる
連休初日の成田空港の混雑を覚悟していたが拍子抜けするほど混んでいなかった。退屈な長時間フライトを終え、
ロサンゼルス空港に着いた。ここでは29日の昼前なのだ。アメリカのイミグレはとても待たされる。最近では中国で
もすっかり早くなったのに。私はパスポートにスタンプが多いせいか、色々と質問を受けた。ようやくカバンをワゴン
に載せて出口から出た。そこには見慣れた顔が待っていた。本林さんだ。彼はオフィス・フォレストを立ち上げて、
もう20年になるそうだ。Bajaレースの歴史の半分を体験しているとはすごいことだと思う。そしてもう一人どこかで
見たことがある人がいた。紹介されてやっと気がついた。オフロード雑誌ガルルの元編集長の舟橋さんだ。今回、
このツアーで一緒に走ってくれるのだ。なんか俄然面白くなってきた。

 直線  レストラン  郷土料理  ドライレイク
 
今回、ツアーに参加するメンバーは私とトライのお客さんで私とよく一緒に林道やコースに行くEXC−Rに乗る
ナベさん。そしてロサンゼルス空港で初めて会った和歌山から参加の普段はKLXに乗るHさんの3人だ。5人は
すぐに駐車場へ向かった。そこには、あのGARRRRナンバーのFORDピックアップがあった。荷台には今回乗る
XR650Rが2台、そして後ろのキャリアーには今回、舟橋さんが乗るCRF450Xが積まれてあった。荷物を積込
み、すぐにバイク用品店に向かった。各自買い物をして、遅い昼飯を食べた。ビックサイズのハンバーカーだ。
そしてメキシコ国境の手前でドルからペソに両替し国境を越えた。国境は日本の高速にあった検札所のような
感じで青ランプが点けばそのまま行って良いのだ。今回はここでツーリストビザを取った。これが無いと飛行機で
アメリカに帰れないらしい。このビザで後々、事件が起こるのだか今は知る由も無い。

 国境の街、ティファナを過ぎエンセナダへ向かう。ここまで来ると、もう眠さの限界。リアシートで日本からの3人は
舟を漕いでいた。

エンセナダでもう1台のXR650Rをピックアップし、バイク、車、そしてポリタンあるだけを満タンにした。ガソリンは
100円/L程度であった。そしてすぐ横のモーテルに落ち着いた。夜は食べきれないほどのメキシカン・シーフード
を味わった。ベットで意識を失うように眠りについた。

 レストラン  モーテルからの海  海辺のダート    美しい入り江

12月30日(エンセナダ − サンフェリーぺ)
 いよいよラパスに向け出発である。感動と興奮と少しの不安で胸がいっぱいだ。XR650Rのキックレバーを思い
切りキックした。4台のオフバイクが爆音を響かせてエンセナダの街をゆっくり進んでいく。ALTO(一旦停止)がや
たら多い、私は足が着かないのでフラフラしながら進む。あっけないほど早く道は何も無い荒野の一本道になった。
メキシコ国道3号線を走り、トリニダード村に入った。ここで給油をして、いよいよダートランの始まりだ。目指すのは
マイクス・スカイランチだ。私はここを00〜01年にも走ったことがあるが、道をすっかり忘れていた。途中、皆が
揃うのを待ったり、分岐で止まったりしながらマイクス・スカイランチまで走った。初めてのダートなので慎重に
大人しく走った。ダートでXR650Rに約7年ぶりに乗ったがまったく違和感が無く、すっかり体が馴染んでいる
感じがした。直進性、安定感がとても良い。さすがここBajaで生まれたバイクだ。マイクスではホテルの中を
見たり、撮影の為にすぐ横の小川を何度も渡ったりして長居してしまった。そして国道3号線まで行きと違う道で
走った。国道に出たところで本林さんが待ってい・u桙トくれた。本林さんはBajaで本当に頼りになる兄貴みたいな
存在だ。

 また国道をしばらく走り、ダートでラグナ・ディアブロというドライレイクに向かった。ドライレイクで写真を撮って、
サンフェリーぺに向かった。しかし、この道は枝道が多く途中でまったく判らなくなってしまった。舟橋さんが持って
いた秘密兵器のGPSがある。さて場所を確認しようと取り出したら電池が切れてました。ダメじゃん!日も暮れ
てきたが、とりあえずこの道を前に進もうとなった。簡単な表示を見つけたり、1台だけいた車の人に聞いたりして
道が間違っていないことを確認して道を急いだ。だか無常にも、とっぷりと日が暮れてしまった。おまけに途中で
私のXR650Rのライトが切れて真っ暗になった。Hさんにコバンザメのようにくっついて走り、なんとか国道に出る
ことが出来た。初日からいきなり冒険を味わってしまった。サンフェリーぺの町の入口で本林さんと合流し海辺の
モーテルに向かった。生演奏がある素敵なレストランで夕食を取り、疲れたのですぐに寝てしまった。

 トゲ  レストラン  ココスコーナー  パンク修理

12月31日(サンフェリーぺ − バヒア・デ・ロサンゼルス)
 今日で2007年の走り納めだ。と言っても走り初めもすぐするけど。朝起きると本林さん、舟橋さんが私たちの
バイクを整備してくれていた。お二人のお陰で安心して走れる。感謝。サンフェリーぺを出発し、しばらく海沿いの
舗装路を走った。海辺には別荘が続いていた。ここの主はセスナで来るらしい。そしていよいよダートに入った。
ここはややガレた道だが走っている車も多そうだ。海沿いのワィンディングや直線を繰り返しゴンザガ・ベイに
ついた。しばらく待っていると本林さんが到着、さっそくお昼を食べにレストランに向かう。レストランに着いたが
なんと休み。すぐに近くの店に行こうとするがここでFORDのセルが回らなくなってしまった。色々やってアースの
配線が切れ掛かっているのを修理して、道を少し戻り別の店に向かった。ここも休みだったが、親切な店で私たち
の為に店を開いてくれた。

 昼からもダートを走り続けココス・コーナーのおじさんの所でノートに名前を書いたり、一緒に記念撮影をしたりした
ココス・コーナーを出てまもなく、ナベさんのXRのリアタイヤがパンクしてしまった。それは前日、私が有刺鉄線を
リアタイヤに巻きつけてしまったのが原因かも知れなかった。みんなが止まったところ、舟橋さんのCRFのフロント
タイヤもパンクしていることが判った。舟橋さんはなんか変だな〜と思いながらも走り続けていたらしい。やっぱり
ハプニングが無いとね。みんなで手分けして無事修理出来た。ガルルに良くパンク修理の特集が載っていたのに
舟橋さんのパンク修理の腕は・・・。

 そこから少し(と言っても30km)ダートを走り国道に出た。ここから舗装路をバヒア・デ・ロサンゼルスへ向かった
すっかり日も落ちて真っ暗な国道を眠くて何度も飛び出しそうになりながら走り、今日の宿泊地に着いた。
夜中0時に本林さんが持ってきてくれた「どんべえ」を食べて年越しした。外では気の抜けた花火の音がしていた。

 ドライレイクにて  コーナーにて  ビックカクタス  直線

1月1日(バヒア・デ・ロサンゼルス − サン・イグナシオ)
 明けましておめでとう!さあ、走り初めだ。昨日の後半辺りからだんだん、でっかいサボテンが現われだした。
今日からは夢見ていたサボテン林の中を走るコースだ。大きなサボテンの前でお約束の記念撮影をした。バイク
も絶好調だし、毎日、軽い荷物でバイク旅が出来るのはたまらなくうれしい。途中、朝ご飯を食べた店で作って
もらったタコスを海辺に一人暮らすおじさんの家で食べて、また走る。本当に道以外何も人工物の無い所を延々と
走る。荒野に一人でいるとここは一体どこなんだろう、と不安になってしまうぐらい何もない。人工物に溢れかえっ
た日本とはあまりにも違いすぎる風景だった。

 今日、北バハから南バハに移り、1時間だけ時計を進めることになる。最後は延々と続く直線のダートを走り、
国道1号線に出た。国道を走り、今日の宿泊地サン・イグナシオに着いた。泊まったデザートインホテルは昔、
国営だったそうで中庭やプールもあり、とてもきれいだった。

 砂浜   砂浜に住むおじさんと  給油中  ホテルの中庭

1月2日(サン・イグナシオ − ロレト)
 今日はダートは無く舗装路で南下する日だ。まずこのオアシスの町サン・イグナシオの中心にある教会を観に
行った。教会の前は広場になっており、そこを中心として町が出来上がっているのが良く判る。バハ1000では
この教会の前の石畳の道がコースになるそうだ。ここを全開で走るのだ。クレージーなキャノンボールレース、
素敵じゃないか。教会前の広場では近所の男の子が来てバイクを興味深そうに見ていた。バイクに跨らせたり、
ステッカーをあげたりした。とても可愛いい。永い歴史を刻んだ教会はとても静かで心が落ち着く。

 国道1号と言っても町や村はポツポツあるものの、基本的に荒野の一本道なので景色はサボテン林や牧場が
つづく。高台で景色を眺めたり、昼はキレイな海辺のレストランで食事したりして、このツアーで初めて明るいうちに
今日の宿泊地のロレトのホテルに着いた。ロレトでは夕食のレストランの空きを待つ間、お土産物を買ったりした。

 サンイグナシオ教会  教会前で子供と  荒野が広がる  海辺のレストラン

1月3日(ロレト − ラ・パス)
 今日はもうバイクランの最終日だ。楽しいことはあっという間に終わるというのは本当だ。今日のダートコースは
峠を越えるルートだ。途中にサン・ハビエルという古い教会があった。その町の周りにはきれいな小川が流れて
いて、道は何度もその小川を横切る。このとてもきれいな風景の中をもうすぐ旅が終わってしまうという感傷と共に
走り抜けた。道で出会う人たちは皆、手を上げると人なっこい笑顔で手を振り返してくれる。バハにハマってしまう
人たちはきっと、この笑顔にやられてしまうに違いない。
 国道1号線の上でラ・パスの街灯りが見えだした夕暮れの中、このままずっと終わらないでくれと祈るような
気持ちだった。
 バハ1000ゴールの地、ラ・パスは美しい港町で観光客も多い。アウトドア・レストランで夕食を取り、バーで
生演奏を聞きながらいろんな話をした。
部屋に戻ってカバンにライディング・ギアをパッキングをした。

 子供たち  ガルルナンバー  ロレトのホテル  ダートの峠道

1月4日(ラ・パス − メキシコ・シティ − ロサンゼルス)
 実はぜんぜん考えていなかったのだ、帰りの飛行機のことを。本林さん、舟橋さんはバイクを車に積んで、
来た道をはるかロサンゼルスまで帰らなければならない。私たちは飛行機でラ・パスからメキシコシティに行き、
そこからロサンゼルスに帰るらしい。昨夜、説明を聞くまで直接、ロサンゼルスへ帰ると思っていた。ここからは
バイクに関係ないし長くなるので割愛するが、ここからは散々だった。飛行機は遅れるわ、メキシコ・シティ空港で
ビザの為に走り廻るわ、カバンは行方不明になるわで、そのお陰でロサンゼルス空港内で一夜を明かすことに
なってしまった。

 小さな教会  案内板  サンハビエル教会  川渡り

1月5,6日(ロサンゼルス − 自宅)
 シンガポール航空は何事も無く成田まで私たちを運んでくれた。成田に着いて自宅まで電車で帰った。
かえってカバンが無いので快適だった。込み合うことも無く、何もかもスムーズだった。人工物で溢れかえる
日本に帰ってきたのだと実感した。
このライディングツアーを終えて
 ここまで読んで頂き、ありがとうございました。2001年に行って今回7年後に行きましたがBajaは変わらず、
いえさらに感動を与えてくれました。

Bajaの事をどれだけ書いてもまさに「百聞は一見にしかず」です。一度行けばあの広さ、あの美しさ、そして人の
やさしさに感動すると思います。費用のことや休みを得る難しさはあると思いますが、Bajaに行って後悔することは
無いと思います。

オフィス・フォレスト http://www.office-forest.com/

 バハのアローマーク  直線  バハテリヤキ?  ラパス

<Baja縦断ライディングツアー 渡辺感想> http://www3.ocn.ne.jp/~pickup/

 Bajaはケタ違いの雄大さと明るさで私達を迎えてくれました。何時間走ってもダートが途切れることがないんです
XR650Rのガソリンタンクがリザーブになるまでダートだけ走っていられるって日本では考えられないですからね。
そしてどこまでも澄んだ青い空、乾いた空気、広大なサボテン林やダイナミックな山々にどんどん魅了されて
いきました。その景色は実際、今自分の目で見てるのに、あまりの美しさと雄大さに本当に今自分がそこに
いるのかわからなくなるような感覚でした。

オフィス・フォレストのライディングツアーは、「バイクでBajaを走りたい!」って私達にジャストフィットのツアーでした

ここからここまでの距離は何キロだからXRを満タンにして次はここで落ち合おうとか、この区間はガソリンスタンド
がないからトラック荷台の予備タンクを満タンにしておいて途中で給油しようとか。また食事は「この町ならあの
レストランがおすすめ・この料理がうまい」と毎回案内してくれて、スペイン語のわからない私達に代わって色々
オーダーもしてくれました。今回、元ガルル編集長の舟橋さんが同行してくれたのもラッキーで、食事の時や休憩の
時に本林さんとの体験談やバイク業界のウラ話をたくさんして私達を笑わせてくれました。また毎朝私達が出発
準備をしている時に、バイクを拭いたりチェーンにオイルをさしたり給油してくれたりと、そんな心遣いがある
素晴らしいツアーでした。

私もこの歳で、嫁さんと子供を置いて年末年始に9日間も家を留守にするというのはなかなか難しい話でしたが、
「最初で最後だからぜひ行かせて!」となんとか家族の了解を得てBajaに行くことができました。しかし、
その魅力を知ってしまうとどうしてもまた行きたくなってしまうんです。ダートを走りたい気持ちも勿論ありますが、
生のBaja1000も見てみたい気持ちが強くなりました。なんとか再度家族の了解が得られるよう、時間をかけて
話していきたいと思っています。