94XR600R挑戦レポート(アジアEDレース編)
                レポート/長谷川(タイ駐在)2002年3月

レースの概要

アジアEDは正式名はマキシス アジア インターナショナル エンデューロと言い、アジアを舞台に4日間で行われるFIM公認のレースです。今年はタイはパタヤで3月14日から18日に行われました。しかし、実際には極めてアジア的(良く言えば融通が利く、悪く言えば多少いい加減)なレースです。レースはマップとコースに貼られたアローマークに従って公道を走るRSとアローマークのみによるSSがあり、RSでは通常の走行で食事やガス補給などを行い、次のSSへ向かいます。到着地点につく時間は早くても遅くても減点され、オンタイムが要求されます。SSではタイムが測られ早ければ早いほど良いわけです。

レース前夜

レース前の日曜日にXR600を初めて洗車して整備を行いました。チェーン、スプロケットを新品とし、タイヤも前後新品にしました。レースの為の装備はマップが入るビニールのファイルホルダーを付けただけで後はそのままで出場することにしました。バイクはバッチリの状態になりました。レース前夜にはぎりぎりまで仕事をしていた為、ほとんどビリで慌ててエントリーを済ませ車検を受けました。何も問題なく進み、レースの説明会もタイらしくだらだらと済ませ、再会を祝って遅い夕飯を皆で食べて寝ました。

いよいよレース スタート!

レースのスタートはタイ観光局前のステージから2台ずつスタートした後、コンボイ(隊列)を組み、白バイに案内されてバンコック市内をパタヤ方面に向かいました。途中、白バイが間違えて有料道路に入りそうになって70台のバイクが警官に従って道を逆走するというタイらしいハプニングもありましたが本当のスタートであるバンコック近郊のガソリンスタンドからは一人、一人でスタートしました。最初の20kmのSS1では気負いと練習不足がたたり、ミスコースを繰り返し、また水が流れた後の亀裂で転倒してしまった。結局、このSS1の結果が後々まで響く事になったのだが、この失敗でやっと吹っ切れて普通の走りが出来るようになった。SS2は無事マイペースで走り抜け、RSでパタヤのホテルにたどり着くことができた。「順位は関係無い、とにかく完走を目指そう」と気持ちを入れ替えた初日だった。

コースが無い!

2日目は思いっきり飛ばせるSS3を終え、次のSS4に入っていった。しかし、そこでハプニングが起こった。池町さんをはじめ私の前にSSに入った選手全員がジャングルの中で立ち止まっていた。止まれ!のサインを受けて止まって話を聞いてみるとどうやらコースマーカーが無く全員コースを見失ったらしい。選手より前に入った日本人マーシャルもいる。ここでレースは中止され、コンボイでホテルまで帰ることになった。森の中では私の携帯電話が残念ながら大活躍をしてしまった。実は実際のコースはもう残り1kmぐらいしか無かったのだが、2mもあるコブラが出たとかでタイ人マーシャルがアローマークを付けられなかったらしい。真実はジャングルの中だが…。

3日目に突入

2日目は思わぬハプニングで少し休むことが出来たので調子も少し良くなってきた。実は初日すでに転倒の痛みと筋肉痛でヘロヘロだったのだ。3日目は昨日キャンセルされたSS4から行われた。一度走ったジャングルの細いトレールを走るコースは日本でもありそうなコースでXR600の大きな重い車体が気になったがかなり良いペースで走ることが出来た。そして本日、最長となる55kmのSS6に舞台は移った。コースは畑の中を走るかなりハイペースな所もありXR600に有利なコースだった、先に入ったレンタルディグリー達(乗っている人たちはかなりの腕前)を2台パスしてゴールした。やっと自分のペースを掴んできたようだ。

あらら、もう最終日

ペースを掴んだらもう最終日。今日はウッズランのSS7とビーチランのSS8そして最終SS9と皆かなり順位を意識しての走りになってきている。

おまけにサンドコースでは一つしかないUターンのマーカーを見落として思いっきり大回りしてタイムを落としてしまった。最終SS9は畑の中を走るコースでそんなに差がつくようなコースでは無かった。その後、RSでパタヤ市街に戻りATVのフカフカサンドコースでモトクロステストみたいなイベントを行ってその後完走メダルを授与された。ほっとしたよりも走り足りない気持ちと終わってしまった寂しさを感じていた。ホテルでいつもの様な

表彰式が行われて2002年のレースは終わったのでした。XR600はレースの最後までまったく変わらずとても調子が良かった。タイで自分の組み立てたバイクでこのレースが走れたことを今、とても気持ち良く思っています。協力して頂いた多くの方々に感謝致しましてレポートの終わりとしたいと思います。ありがとうございました。